CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< June 2017 >>

ARCHIVES

CATEGORIES
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
剣客商売16 浮沈


再読している剣客商売シリーズだけれども、巻が進んでいく毎に寂しさを感じてくる。
なぜかといえば、主人公である秋山小兵衛がところどころで老いを感じさせ、死を匂わせるからだ。
秋山小兵衛は老人である。いまの時代では60歳と聞いても、そんなに年寄りに感じたりはしないが、江戸時代で60歳を過ぎていれば老人という見方は正しいだろう。
いつもと変わらず、悪をばったばったと斬るのだが、巻を追う(歳を重ねていく)ごとに気が短くなり、ちょっとしたことで風邪をひいたり、冬はコタツが恋しくなったりと、剣の達人が弱いところを見せていく。
これこそが人間ドラマなのかもしれないが、なんとなく寂しさを感じる。
もう一人の主人公、息子の大治郎も結婚をし、子供をもうけている。
こちらは老いを感じさせる小兵衛に比べ、これから全盛期を迎えるという感じで、小兵衛とは対照的な感じである。
剣客商売は、ただの時代小説ではない。こんなことは私がいうまでもないことなのだが、声を大にしていいたい。これは人間小説だと。
時代小説の中でも剣術小説だと、女性は手を伸ばし難いだろうけれども、剣客商売は違うんです。タイトルで読むのをやめたあなた。もったいないですよ。
この人間ドラマ、奥が深いです。

| 池波正太郎 | 16:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
剣客商売/池波正太郎


最近、剣客商売の再読をするのがマイブームとなっている。
池波正太郎の描く江戸は、季節感があふれており、実際に自分がそこの場所にタイムスリップをしたかのような気持ちになる。
なによりも食べ物の描写などはとても素晴らしい。
根深汁でご飯をお代わりする大治郎。
それを読むだけでも、きょうは葱の味噌汁が飲みたいなどと思ってしまう。
江戸時代の質素ながらも、うまい食事。
いまの日本人は肉も魚も贅沢に食べているが、本当においしい食事は質素なものなのかもしれないと思わされる。

料理描写で並ぶといえば北方謙三だが、以前テレビ番組で北方先生が語っていたのだが、水滸伝に出てくる料理を読者がマネをしてみたが、ぜんぜん旨くなかったというクレームを受けたことがあるそうだ。そのクレームを受けて以来、北方氏は自分でその料理を作ってみてから書くようにしたとか。
そこまでこだわるというのはすごいことだと思う。
まあ、その料理を作ろうと思う読者もすごいが。

池波正太郎の描く料理などは、自分が食べてきたものを描いているそうだ。
蕎麦などは、浅草などに行きつけの蕎麦屋があったりすると、別の本には書かれている。

江戸っ子なら粋に蕎麦をかまずに飲んで食したいものだ。

にほんブログ村 本ブログへ

| 池波正太郎 | 13:40 | comments(0) | trackbacks(2) |
| 1/1PAGES |